ジビエの最高峰と言われる野生のシカを捕ったのでシカ刺しにして食べた

2018年5月10日、弟から「シカ捕れた」と連絡が入り現場に急行。

角が取れたばかりのオス鹿。

胴体には斑点が見えるので、夏毛に生え変わりつつある状態。

それにしてもあたりがシカ臭い。動物園のニオイと弟は言う。

僕はインスタントラーメンみたいな臭いだと思った。

夜に捕獲したので、映像を撮ったものの何をやっているのか本人達ですらよく分からない。。。いずれ捕獲のシーンとかちゃんと撮影したい。だけど仕事の関係もあるのでなかなか昼間に捕るということが出来ない。

と殺、放血、枝肉にしていくところは、僕のHPでは公開しないことにします。

豚・牛・鳥の肉だって同じように〆られてスーパーなどで一般に売られているのに、いちいち「可哀そう」と意見されることに対応するのは疲れるので。

鹿は筋が多いので食べられる状態にするまでの筋取りが大変。

写真に写っているのは、背ロースという筋が一番少なく大きく取れる美味しい部分。

鹿肉は、ジビエの最高峰と言われていて、栄養抜群でとても美味しい!

最近は罠に掛かるのは猪ばかりだったので、やっと食べられることになった。

竹染で食べたイノシシも美味かったけど、鹿刺しの味が忘れられない。

食べきれないほどあるので、知り合いにもあげた。気安く「欲しい」と言ってくる人がいるけど、命懸けで捕ってきた肉なので本当に仲のいい人にしかあげません。ジビエは自然のものだから、家畜のようには流通量がない。特に生け捕りしてきちんとした処理した肉なんて言うのはよほどのコネがないと手に入らないと思う。お金出せばなんでも買えるわけではない。

 

2018年5月17日追記

知り合いにあげた肉は家族で食べたそうですが、普段お肉を一切食べない奥さんがこの鹿肉は臭みもなく固くもなく食べることが出来たと感想を頂きました。スーパーに売っている外国産の牛肉を「臭すぎて食べられない」と言っている人ですので、よっぽど臭みに敏感のようでした。

2018年5月28日追記

最後のひとブロックもついに売り切れました。僕の知り合いの経営者の方がぜひ食べたいというのであげました。弟の頑張りに期待している。

 

僕らのやり方は、鉄砲も使わないし僕殺もしない。だから血肉になることがない。血抜き(放血という)も手早く確実に行う。水に漬けて血を抜くとかそういうお粗末な方法は一切しない。そんな方法では完全に血は抜けない。(竹染の片桐さんほど上手くはないかもしれないけど。)

しっかり血抜きされた肉は切っても一切血がにじまない。

赤モツ(肝臓とか)でも血がにじまない。

動物自身が痛みや恐怖を感じることなく「あれ?なんかおかしいぞ・・・」という感じでパタッと昇天する方法で止め刺し(息の根を止める)しています。

 

僕はその止め刺しの方法を

「生抜き(いぬき)」

と呼ぶことにしました。

生きている状態で血を抜く

命を絶つ(断つ)のではなく命を抜く、という感じがしたからです。

 

肉を不味くするのは血です。

生き物を殺してしまってから「さて血抜きをしましょう」ではもう遅いんです。

一度この味を知ってしまったから、僕らは鉄砲で撃った肉はもう絶対に食べられない。だって不味い・臭い・固いから。それこそ可哀そうというか「もったいない」。

ちなみに野生の鹿やイノシシの肉が「固い」だの「臭い」だの言う人がいますが、その獣の捕り方~その肉を処理した人が総じてヘタクソだと思います。特に猟師がタダでくれる肉は注意してください。衛生観念のかけらもない猟師が結構います。自分でも食べない要らない肉をあげている人が多いと聞きます。だから「固い」「臭い」という意見が少なからず出てくるのだと思います。そういう肉はどう料理しても美味くなることはありません。

特にこれからの暑くなった季節に捕ってきた、山で仕留めたものは絶対に食べない方がいいです。何故かというと山で動物を仕留めようとすると、どう嗅ぎつけてくるのか分かりませんがまだ仕留めてもいないのにハエがめちゃくちゃ集まってきます。言っときますけど10や100という数ではありません。そんな環境で仕留めたお肉を食べたい人っていますか?暑い季節に仕留めた動物の肉は貰わない方がいいと僕は思います。だから僕らは生きたまま捕るんです。(生け捕り)

 

美味しいジビエを食べたいならぜひ静岡浜松の天然獣肉・鮎の店寿司割烹【竹染】へ行ってください!既成概念がぶっ飛びますので。

なにせ僕はレバー大嫌いなのに、竹染で出たイノシシのレバーの焼き物だけは「美味い!」と思うくらいですから。よほどスーパーで売っている外国産の牛肉の方が臭いし固いです。

 

今回捕った鹿肉、寄生虫の問題があるので一度に食べる分にカットしてまずは冷凍しました。

常温で解凍後、刺身にした。

ウフフ、食べる前からニヤけてしまう。

調味料は塩とごま油のみ。これが美味いんだ。

シカは高タンパク質な肉だから黒いんですが、食べ過ぎると下痢します。

ほどほどにしないと。

塩を適量パラパラとかけて、、、

鹿にはほとんど脂がないので、ごま油をちょっと付けてやると美味い。

以前、竹染さんで食べた時のにんにく醤油も美味かったが、この食べ方もイケる。

 

ウイスキーを飲みながら、野生の鹿刺しを食す。

ちなみに「鹿肉ってどんな味か?」って言うと、僕の感想ですがカツオみたいな感じです。歯がなくても噛み切れるんじゃないかと思うくらい柔らかいです。臭みは一切なし。ただ美味いだけ。

あと鹿肉は栄養価に優れているのはあまり知られていないような気がする。
和牛に比べ脂肪分やコレステロールが少なく、高たんぱくで低カロリー低脂質。和牛レバー以上に鉄分が豊富。そして、なぜかDHAが含まれている。野山を駆け巡り草木を食べて育っているからだろうか。イノシシも美味いんだけどやっぱり鹿は別格です。

今日は休みだったのでひげを剃っていなくて見苦しくて申し訳ないです。

だけど美味かったなぁ。まだ鹿肉はたくさんあるのでしばらくは楽しめます。

ご馳走様でした。