ご褒美マイティ3の内容物分離について

この度、ご褒美マイティ3に不具合があったことをご報告します。
お手数ご迷惑お掛けして大変申し訳ございません。

 

どのような条件で問題が起きるのか。

なぜ問題が起きたのか。

どのような改善をしたのか。

今後どのような展望を持っているのか。

そして、すでにご購入いただいた方、無料サンプルをお申込みされた方へのフォローについてお話ししていきます。

 

どの商品に問題が起きたのか

2021年1月27日に新発売したご褒美マイティ3という商品です。

2019年6月から販売しているこれまでのマイティ3は何の問題も発生しておりません。

 

どのような問題か

分離していても使用すること自体に何ら問題はありません。
ですが、粘度がトロトロだったものがシャバシャバとなると施工性が悪くなってしまいます。

ご褒美マイティ3の成り立ちは、これまでのマイティ3以上の施工性の向上を目指していますので、「施工性の悪化」を問題として捉えております。

分離していない状態では乳液のような状態です。

 

語弊がある例えかもしれませんが、
固形のヨーグルトを作っているつもりだったのが、出来上がったのは飲むヨーグルトだった。
僕の中ではこんなニュアンスで捉えています。

ちょっと良さげなものが作れたと浮かれていたんだと思います。

反省しております。

 

問題が発生する条件

お客様から分離の報告を頂いた時に、どのような環境下でどのように使用されていたのかヒアリングをさせて頂きました。

ご協力いただきましたお客様、ありがとうございます。

その情報を元に僕自身の手元で再現されるか検証を繰り返したところ、次のようなことが分かりました。

  • 温度変化
  • 時間経過
  • 撹拌

これらが累積し、ある許容点を超えると分離します。

ご褒美マイティ3にとろみを与えている成分をギリギリにし過ぎたことが原因で、上記3つの累積がトリガーとなって分離していると判断しました。
ギリギリを狙ったのは仕上がりや施工性に影響を与えるからです。

 

改善点

改善点① 成分の見直し

今回の原因を探る際に成分の配合率だけでなく、構成成分の代替品も模索し(今回の問題とは関係なしに行っていたこと)、見直しを図りました。
通常使用では絶対にありえない負荷を掛けるテストにおいても、以前とは比べ物にならないほど分離しにくくなりました。

たくさん入れれば良いというものではなく、それではムラが起きやすくなってしまいます。
少なすぎると施工性は良いものの、今回の問題のようにあとあと分離してしまいます。
やはり丁度良いところというバランスが大事です。

その丁度良いをどう決めるのか、それを探るための新たなテスト方法も作りました。
これによって非常に素早く仮説→作成→検証が出来るようになりました。
比較的短期間で改善できたのはこれによるところが大きいです。

改善点② 着色ボトルへの変更

ご褒美マイティ3ver1はクリアタイプのボトルを使用してきましたが、ver2からは色付きタイプのボトルを使用します。

  • 内容物を劣化させる要因の一つである紫外線をカット(遮光)
  • 高級感や特別感

ちゃんと残量が見える程度の色付き具合です。

 

これら改善を図ったご褒美マイティ3をバージョン2(ver2)とします。

分離する問題があったご褒美マイティ3はバージョン1(ver1)とします。

実際の成分名や配合比率やテスト方法などは企業秘密です。
僕が自分の命を削って編み出した知識ですので、聞かれてもこれだけはお答えできません。

 

成分見直しによる副次的効果

ver1と比べての施工性

ちょっと粘度が高くなりましたが、ほんのちょっとの量でも非常に伸びるので塗りやすくなっています。
より簡単に仕上げやすくなりました。

 

ver1と比べての仕上がり(塗装面)

誰が見ても明らかなほどに深いツヤが出るようになりました。
ver1のツヤ感が上っ面のツヤ感と思えるほどです。
また塗り込んだ後のギラツキが非常に出ずらくなっています。
それでいて保護膜がしっかり乗ったことが分かるほどの重厚感を手触りからも感じ取ることが出来ます。

 

ver1と比べての仕上がり(未塗装樹脂)

ツヤのない未塗装樹脂に塗った際に、シリコーンを塗ったような不自然なツヤは出ません。
あくまで素材が持つツヤ感、コンディションに応じたツヤ感に沿った自然な仕上がりとなります。
クルマの内装プラスチックに対して塗る場合、マスキングテープで区切って塗り分けても、境目が分からないほど自然に仕上がります。
また未塗装樹脂を白く汚しません。
これらはver1と全く同じです。

 

ver1と比べての仕上がり(ガラス・メッキ)

塗り込んだ後のギラツキがより出難くなっています。
ファイバークロスでの拭き取りがより楽になりました。

 

ver1と比べて見劣りすること(人によりますが)

撥水がこれまでのマイティ3と同等になります。(ver1>ver2=これまでのマイティ3)
見方を変えれば、バケツ一杯の水洗い洗車をする際に隙間に水が入らなくてやり易いと言えます。
もしどうしても強い撥水が欲しいという場合は、トップコートとして気に入った水弾きをするものを塗って下さい。
その場合、せっかく隠したキズが露見しないよう、ムラや油っぽいギラツキが出ないよう、上手に施工して下さい。

 

改善後でも意識すべき注意点

最も考えられるのが車内保管です。

夏は直射日光が当たらなくてもかなりの温度に達します。
また雪が降る地域では氷点下となることも考えられます。

ご褒美マイティ3に同封している説明書や商品ラベルの注意書きには次のようなことを書いてあります。

[同封の説明書の注意書き]
冷暗所で保管ください。クルマの中に放置するのは避けてください。
 (直射日光、40℃以上の温度、凍結、水分や湿気が多い等を避ける)

[商品ラベルの注意書き]
劣化要因(直射日光、高温、多湿、凍結、急激な温度変化等)となる所は避け、冷暗所で保管すること。

保管環境に不安があるのであれば冷蔵庫に保管してしまうのも手です。(フタを締めればニオイは漏れません)
そこまでしなくても人間が快適に過ごしている生活空間に置いておけば問題にはなりにくく、また頻繁に洗車する人向けの商品ですのでその前に使い切ってしまうだろうと想定しています。

  • 温度変化
  • 時間経過

これらが原因と思われる分離が起きてしまっても、撹拌して元に戻るようだったら問題ありません。

ですが、いかにver2でもあまり無茶なことをすれば、撹拌しても分離が元に戻らなくなります。(高温度環境下で長時間放置、使えはしますが施工性が悪くなっている)


僕のクルマの駐車環境

僕が住む静岡県静岡市清水区では、日当たりの良い青空駐車環境にあるクルマの中に保管していても特に問題は起きませんでした。

ですが、車内保管しても大丈夫と保証するものではありません。

そこに面倒さを感じる場合、これまでのマイティ3をオススメします。

 

不具合に対してのご購入者様への対応

この度は大変ご不便お手数ご迷惑お掛けしました。
申し訳ございません。

ご注文いただいたver1の本数分、改善した商品(ver2)を再度発送いたします。

ちなみに、2021年3月8日(月)にトヨタの202ブラックで最終チェックを行う予定でいます。(実際の様子をツイートしました↓)

それまでの間にもこれまでに検証したことをもう一度いちから再チェックをします。

再発送は2021年3月15日(月)を予定しております。

 

もしすでに分離してしまいシャバシャバ状態になってしまっていて、ver2が届くまで間があるとしたらお問い合わせ下さい。


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ver2が届くまでの間使って頂けるご褒美マイティ3ver1改良版を別途お送りします。
当然、2021年3月15日(月)のver2の再発送も行います。

 

ご褒美マイティ3の無料サンプルのお申込みされた方で分離してしまった方へ。

顧客情報の流用をしないと宣言しているので、無料サンプル発送と同時に削除してしまっています。
なのでもう一度使いたいと思って頂けているのであれば、通常通り電話のみとなりますが受け付けさせて頂きます。

[職人]齊藤大ノ祐 直通電話

 

よろしくお願いします。

 

今後の展望

現在はまだ至っていませんが、今後こうしていきたいというイメージはあります。

冷暗所で保管ください。クルマの中に放置するのは避けてください。
 (直射日光、40℃以上の温度、凍結、水分や湿気が多い等を避ける)

何のケミカル剤にも大抵は書かれている注意書き、ご褒美マイティ3でも同じです。

とはいえ、クルマの中に保管している人も多くいるかと思います。

  • 水も凍るような寒さ(水が凍るような環境下で洗車することはまずないとは思いますが)
  • 水がお湯になるほどの暑さ

このようなシビアな環境下に放置しても、商品品質が保たれるようにしていきたいと思います。

どこかに物理的な限界はあるとは思いますが。

 

あと、もう少しだけ撥水を強くしたいとも考えています。
(あまり強すぎる撥水はバケツ一杯の水洗い洗車時に、隙間に水がポロポロこぼれて入ってしまうので僕はあまり好まない)

 

既に備わっている機能に関してもより良く出来るに越したことはありません。
そのようになる理想の成分と配合率は今は分からないだけで必ず存在はするものとして、これからも改善点を探っていきます。

最後に

僕がこんなことを言うのは大変おこがましいことかもしれませんが、

雨降って地固まる

七転び八起き

怪我の功名

問題は解決できる人のところで起きるものと捉え、最後までやり通すということを以って提供者の責任とさせて頂きます。

今後ともよろしくお願いします。

 

2021/3/8追記

これまでに分離についてお客様からたくさんお問い合わせを頂きました。
以下のリンク先の画像は、ラインでのやり取りの様子をスクリーンショットしたものです。
(個人が特定できる情報はモザイクを掛けてあります)

お客様とのやり取り1

お客様とのやり取り2

お客様とのやり取り3

お客様とのやり取り4

お客様とのやり取り5

お客様とのやり取り6

その他、電話などでのお問い合わせもありましたが、全て好意的に捉えて頂いており、大変感謝しています。
同時に身が引きしまる思いも感じております。
自分自身に「全力を出し切ったか?」と問いかけた時に、胸を張って答えられるように対応していくのみです。

平成30年式トヨタアルファード(202ブラック)に施工した際の仕上がりです。
仕上げるのが難しいと言われているこの色ですが、ざっくりと塗って軽く拭いただけでムラにもならず非常に簡単に仕上げられました。
より高い仕上がりを突き詰めようと思えばムラになりやすさとのトレードオフになりますので、簡単で楽しく続けられる洗車というコンセプトの上では、これが今僕が出せる最適解です。