車のボディやドアノブについた薄い傷を目立たなくしたいと考えています。 ちなみに付属のスポンジだけでなく、極少量を指の腹で塗り込むような使い方はやめた方が良いですか?
お客様からお問い合わせをお手紙にしたんですが、ホームページではもう少し詳しく説明していこうと思います。
ご本人が見てくれれば補足になるでしょうし、同じようなお悩みを持った人がいれば参考になるでしょうし。
もし、「聞きたいこととズレている」とか「こういう場合はどうなの?」とかありましたら、ご本人でなくてもお問い合わせいただければ嬉しいです。
車のボディやドアノブについた薄い傷を目立たなくしたいと考えています。 ちなみに付属のスポンジだけでなく、極少量を指の腹で塗り込むような使い方はやめた方が良いですか?
薄い傷を目立たないように仕上げていく中で、ちょっと指の腹でこすってしまいたくなる場面ってあると思います。スポンジを通して伝わってくる感触だけでは、固着した汚れなのか、それとも傷なのか、判別しずらいので指でこすって確認したいなんてところでしょうか。確認ついでに少々の固着した汚れだったら落としちゃえって事もあると思います。
今回はそんな「指の腹で塗り込んで本当にいいの?」という疑問にお答えします。
なかなか都合のいいちょっとした固着汚れが手短になかったので、超汚いドアノブの爪キズをピッチレスコートと指の腹だけで簡単にキレイに出来るか?やってみました。
目次
ピッチレスコートと指紋を使ってドアノブの爪キズを仕上げる
うちの弟がイノシシや鹿の猟に使っているスズキキャリー。一切の手入れをしていないのはおろか、荷物を積む車なのでキズが付こうが何しようがお構いなしのクルマです。
傷だらけの汚れだらけ。実験するにはちょうどいいですね。ビフォーアフターが分かり易くて。
なんで半分だけキレイになっていたんだっけ?と思ったら、去年の11月に自分でやったことを思い出しました。そこから全く手を付けずに約5か月放置したドアノブです。
イノシシを生け捕りにするときに使っているので泥汚れがありますが、そこはあまり気にしないでください。
こちらはHDRモードで撮影した写真。傷と汚れがより浮き出て見えますね。
これに取り掛かります。
今回はスポンジを使わず指だけでこのドアノブの左側の爪キズがどこまで対応できるかやってみます。スポンジを使った方がよっぽど効率的なので普通こんなことはしませんが、こんなことしてもいいんですよと分かって頂くためにあえて指だけでどこまでキレイになるかやってみましょう。
ピッチレスコートのふたに使う分の量を適当に注いでおきます。で、宣言した通り、指のみで施工するので指先につけます。
スポンジで施工するときと同じように、広い範囲に一気にやるんではなくて小さい範囲ずつやった方がやり易いですよ。あまり伸ばしすぎるとすぐに乾いてボディと指に摩擦が生じて施工しずらくなりますから。ちなみにちょっとだけ指先に力を入れている程度の、ほっぺたを押すときの力加減くらいです。だからいくらやっても関節が痛くなったり指が痛くなったりしませんよ。
あと、ピッチレスコートで肌が荒れたりはしません(少なくとも僕はしたことがないしお客さんから聞いたこともないです)。
ピッチレスコートが乾いてきたので伸びが悪くなってきました。
そうなったらいさぎよく綿タオルで拭いてしまいましょう。
こんな感じで真っ黒い汚れが落ちましたね。
もう一発行ってみましょうか。
一度ピッチレスコートを掛けてある部分に、新たにピッチレスコートを掛けると写真のように滅茶苦茶伸びます。逆に一発目でかつ塗装が古いと、塗装がピッチレスコートを滅茶苦茶吸うのであまり伸びず施工しずらいというのがあります。
ピッチレスコートが乾いてきて指に摩擦を感じるようになったら、拭いてしまいます。乾くまで放置しても別にいいんですけど、弟がホームセンターの買い物に付き合えと僕の背後でジムニーのエンジンを掛けて待っているので、半乾き状態で拭いています。
塗装にちょっとツヤが出てきましたね。黒い汚れも落ちていますし、細かいキズも見えにくくなってきました。
人差し指は比較的力を入れやすい指なので、わざと力の入らない小指でやってみましょう。
力が入らないだけでなく、あまり使わない指なのでやりにくいんですけど、ちゃんと汚れは落ちますよ。
さっきと同じように指に摩擦を感じるようになったので、、、
綿タオルで拭くと。
さすがに全然力の入らない小指での施工では汚れを落とし切れませんでした。
効率的に行こうと思ったら、やっぱりスポンジ使いましょう。とくに初回の施工で汚れがひどい場合は、新品のスポンジがベストです。僕はこのスポンジが無かったら施工したくはありません。
汚れの程度が酷い時は、綿タオルにピッチレスコートを直接付けちゃうこともあります。付け方はスポンジと同じ。ボトル口に綿タオルをあてて、ボトルを大きく振って付けるだけ。
こんな感じで付きます。
指で押し当てて拭くだけ。あまり力を入れるとピッチレスコートの保護膜効果があるとはいえ、キズが入りますのでご注意ください。何事も過信は禁物です。やさしくやさしく。
ちなみに僕はピッチレスコートを扱う時は、必ず手袋をしています。親指と人差し指だけ切ってあるのは、今回のように人差し指の指紋で汚れを落としたり、人差し指と親指の爪で汚れをコリコリしたりするからです。手袋をする理由は、手が汚れないようにするためではありませんよ。スポンジを使っていくうちに余分なピッチレスコートと汚れでベタベタになるので、軍手でクリーニングしています。スポンジ戻しをする際、スポンジをひっくり返すじゃないですか。それで使って汚れた面が軍手と接することで汚れを軍手に吸わせていきます。だから軍手が黒くなっていくんです。
↓↓↓施工前↓↓↓
施工前はこんなんなってましたけど、
↓↓↓施工後↓↓↓
今回、どこを仕上げたのか一目瞭然ですね。艶まで出てます。こんな傷だらけの汚れだらけでも、その下でまだ塗装は生きているということです。それを確かめもせずコンパウンド等の研磨剤で削っちゃクルマが可哀そうじゃないですか?
HDRモードで撮影しても、もうドアノブに爪キズや黒い汚れが見当たりませんね。黒いぽっちがありますが、これは塗装が剥げてサビてしまっている部分です。コンパウンド等の研磨剤で削っているわけではないので、これはしょうがないです。
弟が早くホームセンターに行きたそうな雰囲気を醸し出していたので、こんな部分的な施工になってしまいましたが、ピッチレスコートを指の腹でやっても別にいいんだって思ってもらえれば幸いです。あまり他の部分もキレイにし過ぎてしまうと、他の実験をしたいときにわざわざ汚いクルマを探してこないといけないので。
ドアに付着した水アカもついでだから指で施工してみる
ドアノブが終わったのでさて終わろうとふと横に目をやると、、、
去年の11月に横一線に水アカを取ってみたところの上にまた水アカが乗っていました。
水アカも程度によると思うんですが、そこまでキツイ水アカじゃないので指で落としてみましょう。
さっきのドアノブと全く同じです。塗るだけ。
乾いてきて摩擦を感じるようになったら、拭いちゃいます。
部分的に水アカが無くなりました。
ちょっとずつ右側に進み、水アカを取っていきました。
やっぱり基本的にはスポンジでやった方が楽だしキレイに行くので、やってて途中で飽きてしまいました。すいません。
遠目から見るとサイドミラーの下側だけキレイになったところが今回やったところです。
ピッチレスコートが手アカみたいにポロポロするときもあります
「黒い塗装にこんなことしたらムラになるんじゃないの?」と心配される方がいますが、その通りムラになりますよ。ただムラなんて消すのは簡単なんです。だから気にせず実験します。
今日はかなり暑かったので、乾いてしまう前に素早く塗っていきます。
乾いてきて、半乾きくらいで指でこするとこんな手アカのようなものがぽろぽろ出てきます。これは僕の指の手アカではないんです。この段階では結構摩擦を感じますし、太陽の熱でボンネットがかなり熱くなっていますので調子に乗って指で擦っていると指がやけどしますのでご注意ください。僕の指は赤くなってしまいました。
指の先端がアツアツになってきてちょっと辛かったですが、こんな感じで塗って乾いたピッチレスコートがポロポロ取れていきます。塗装にネトッと張り付いている感じがありますね。新車の時に施工したコーティングや古くなった塗装にピッチレスコートを塗るとこういう張り付きが起きる時があります。必ずではないんですが。そういう時の対処法は以前にも記事にしたのでもしそんなことが起きたら慌てずに。ちゃんとキレイに仕上がりますからご安心ください。
2日ほどまえに一度仕上げたばかりということもあって、、、
綿タオルでパッパッと拭いただけで、仕上がっちゃいました。
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