ホンダジャイロキャノピー ボロボロキズだらけのスクリーンを磨いて透明度を取り戻す
某警備会社が使っていたホンダジャイロキャノピー。
スクリーンが紫外線の劣化と、ステッカーをガリガリ削って剥がしたようなキズだらけ。
近づいて撮影。こんなに曇っちゃって、もう最悪。
「スクリーン買い替えるか?」と考える前に、
まずはどこまでキレイになるか磨いてみるのが僕の考え方です。
一般的に「磨く」というと削って表面をなだらかにするという意味になると思いますが、ピッチレスコートを使った僕の手法は、、、一切削りません!
塗装などの素材を傷めずに表面に付いている汚れを落とし切り、キズで出来てしまった溝を埋めることでキレイに見せる技術です。塗装だけでなく、透明度を要求されるプラスチックにだって使える万能性があります。
それでは取り掛かってみましょう。
2018年5月15日追記
この記事は失敗事例としてあげてある記事です。
あまりに劣化が進みすぎてボロボロでさすがのピッチレスコートでも透明度を高めることは出来ても新品の様には復元できませんでした。
もし検索エンジンなどでこのページに行き着いた人は↑↑↑こちらのページ↑↑↑をご覧になった方が参考になると思います。クルマのドアバイザー(アクリル)ですのでキャノピーのスクリーン(ポリカーボネート)とは素材が違いますが、透明度が求められる樹脂である点においては同じです。
「マジかよ?!」と思える仕上がりが見れますので、風防やスクリーンのキズで困っている方は必見です。
実際にお客様が「ジャイロキャノピーのスクリーンに試して上手くいきました!」という記事も合わせてご覧ください。
目次
ピッチレスコートでキズを埋めていく
クルマの窓ガラスと同じく、窓ガラスコートと思った方いるかと思います。
窓ガラスコートの前に、まずはキズを埋めないと透明度が最大限アップしません。
ということでピッチレスコート。
いつも通り、スポンジにひと振り。
クルマのボディなどと同じく、力は要りませんからね。
比較のために半分だけ施工します。
車体右側の方がキズや劣化がひどいのでそちらを施工します。
このスクリーンはそれなりに面積が広いし、キズがたくさんなので3回に分けて磨きました。
裏面にもピッチレスコート。
おもて面と同じように磨いていきます。
磨く=削る、と考える方がいるかもしれないので言っておきますが、、、
ピッチレスコートにはコンパウンド・研磨剤は一切入っていません。
そして力も掛けません。
削る要素が皆無なわけです。
そこんとこ、ヨロシク。
作業効率アップ 「スポンジ戻し」というテクニック
通常、スポンジにピッチレスコートをひと振りして、、、
対象物を磨いていくと、
使ったスポンジ面はこんな感じになっているかと思います。
使っていない裏側にしてください。
綿タオルではなく、スポンジで余分なピッチレスコートを拭き取ることを
「スポンジ戻し」
と言います。
力加減はというと、、、
①最初だけ少しスポンジが潰れる程度の力を掛けます。
②たてよこ円と描きながら、少しずつ力を抜いていきます。
③対象物の表面にピッチレスコートの残ったムラがなくなったら仕上がり
どうしてもピッチレスコートが取り切れない場合は綿タオルで仕上げます。
このテクニックを覚えると、
いちいちスポンジと綿タオルを持ち替える必要が無く、
素早く仕上がり状態を確認することが出来、
ピッチレスコートをスポンジに戻すわけですから経済的にも優しいわけです。
カンタンですので、ぜひマスターしてください。
ステッカーの残骸を取り除く
たぶん、某警備会社のステッカーか何かがスクリーン内側に貼ってあったのでしょう。
それを剥がすときにスクレーパー等で削りながら剥がしたんだと思います。
さらに、剥がし切れていないわけです。
ピッチレスコートをステッカーの残骸に付けます。
スポンジでも指でも、塗りやり易い方法でオッケーです。
適当に放置したら、爪でコリコリとやります。
決してスクリーンにキズが入るような力は入れてはいけません。
と言ってもすでにキズだらけですけどね。
取れたら綿タオルで拭いて仕上がり。
指差している場所がちょっと右になってますね。
そういう勘違いをするほど、キレイに取れてしまうわけです。(言い訳?)
比較のため右半分だけ仕上げて、裏面から見た状態
とりあえず右半分のおもて面うら面を仕上げてみました。
光の加減とかもあるので、色々な角度から撮影。
太陽の光を当ててみたり、
日陰で撮ってみたり。
大きいキズはしょうがないですが、細かいキズは見え難くなって、透明度が上がったのが分かりますでしょうか?
↓↓↓元の状態↓↓↓
と言っても、曇ったような状態ですが、それは元の状態がこれだけ悪すぎるからです。
誰だよー、こんなにガリガリにしちゃったのは~・・・
洗車キズ程度のキズであれば、新品みたくできるのにホント残念。。。
なんでもキャノピーのスクリーンって新品だと8万円くらいするそうです。
原付買えるじゃん。。。。。
お客さんから聞いたのですが、「中華性の安いやつは事故った時に割れて体に刺さった」ということです。多分ポリカーボネートじゃないんじゃないかと思いました。安いものはやっぱり理由があるということですね。
ちなみに、洗車キズ程度で悩んでいるスクリーンがもしありましたら、誰か声かけてくれないかな?と思ってます。資料用に写真撮らさせてもらえるなら、無料で目の前でやって見せれるのに。。。
そんな連絡そうそう来るわけないんでただのボヤキです。
去年の11月にドカティのムルティストラーダのカウルはやらさせてもらったんだっけ。
「あれ~!?スクリーンにこんなに顔が映ったっけ?」と感想頂きました。
大きなキズは消えないまでも、小さなキズは見えなくなり、角度によっては新品のように虹色に光りだしました。ちなみにすごく分厚いスクリーンでしかもイタリア製、いったいいくらするんだろうなと思いました。
このキャノピーほどボロボロでなければぜひご自分のキャノピーで試してはどうでしょうか?「実際やってみないと分からない」と思うなら無料お試しをどうぞ!
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比較のため右半分だけ仕上げて、おもて面から見た状態
ちょっと映り込んだ雲が邪魔ですが、上の方がだいぶ透明度に違いが出ましたね。
スクリーンを太陽の方角にして撮影。
下から仰ぐように撮影。
スクリーンは透明だから、肉眼で認識しているものを写真に撮ろうとすると難しいですね。
ピッチレスコートで全面仕上げたら、次は窓ガラスコートをスクリーンに塗っていく
ピッチレスコートでキズの溝を埋めたら、
窓ガラスコートを必ず掛けて下さい。
なぜかと言いますと、ピッチレスコートだけで済ましてしまうと、あとでフロントスクリーンが白っぽく曇る場合があるからです。
特にワイパーを動かしたときになりやすいです。
なので、プラスチック部品で透明度が必要不可欠な部分には、ピッチレスコートを掛けたあと必ず窓ガラスコートを掛けて下さい。
それで白く曇る現象を防ぐことが出来ます。
これは例えば、ヘルメットのバイザーやゴーグル、低価格なメガネでよく使われるレンズなどをピッチレスコートで磨いた場合も当てはまります。
窓ガラスコートを使用する前の準備
窓ガラスコート。写真のものは業務用サイズです。
汚れを吸着する成分が底に沈殿しています。
よく振ってから使用して下さい。
こんな感じになったらオッケーです。
窓ガラスコートの使用量について
はじめて施工するときは、量はたっぷり目でやった方が施工しやすく、コーティングがばっちり掛かります。
2回目以降の施工の場合は、水洗いしたときの水の撥水具合を見て窓ガラスコートの量を調整していきます。
ちゃんと撥水していれば、上の写真の1/3とか1/4くらいの量で十分施工できます。
窓ガラスコートをスクリーンに塗っていく
特別ガンコな汚れでもない限り、ただ塗り伸ばすだけの作業です。
塗り残しが無いように、たてよこ円と描きます。
この辺はピッチレスコートと何も変わりません。
ワイパーゴムにも塗ると静音とゴムの保護にもなります
窓ガラスコートはワイパーゴムにも塗っておきましょう。
ゴムの保護にもなりますし、しっとりした動作音になり、高級感が出ます。
ついでにサイドミラーも磨く
スクリーンを施工したあと、スポンジにはまだ窓ガラスコートが残っていたりする。
窓ガラスコートをいちいち付け足さずとも、その残りでサイドミラーを塗りましょう。
塗り塗りと。
右側もね。
窓ガラスコートが白く乾いたら、荒拭き用綿タオルで拭く
ワイパーゴムやサイドミラーに窓ガラスコートを塗っている間に、スクリーンに塗った窓ガラスコートが乾いてきます。
そうしたら、写真にあるような格子状の綿タオルでざっくり拭きます。
このスクリーンの面積であれば5秒くらいの時間でオッケーです。
次に、目の細かい綿タオルに持ち替えて丁寧に拭き上げていきます。
どちらの綿タオルも、商品購入時にお付けしています。
ご自分でご購入されたい方は、業務スーパーに同じものが10枚300円くらいで売ってました。
なぜ綿タオルを使い分けるのか?
白く乾いた窓ガラスコートは、拭き取ると粉状になります。
これが綿タオルの目詰まりを起こします。
なのである程度は荒拭き用の綿タオルで拭き上げてしまった方が、仕上げ拭き用の綿タオルの目詰まりを起こしにくくなります。
仕上がり
サイドミラーに映る景色がこんなにクッキリと仕上がりました。
↓↓↓施工前↓↓↓
↓↓↓施工後↓↓↓
だいぶ曇りが薄くなり透明度が上がりました。
ガリガリの深いキズはどうにもなりませんが。
しまった。。。
施工前のおもて面の写真を一枚も取っていなかった。。。
こういうこともあります。
↓↓↓施工途中(車体右側のみピッチレスコートで仕上げてあります)↓↓↓
スクリーンの背景に映る、クルマ、ブロック塀や柵、木の具合にご注目下さい。
撮影した時間がまったく同じではないので、太陽の光の当たり方が変わってはいますが、
スクリーンの背景に映るものがものすごくハッキリ映っていると思いませんか?
(以前よりは、ですけど)
手触りツルツル、撥水も効いているし、保護膜効果でキズが入りにくく紫外線などでの劣化を防いでくれる状態です。
写真を撮らずに施工に集中すれば、15分あれば出来てしまう感じです。
今回の合わせ技を使ったその他の施工事例
昔の幌車によく使われていた、ビニール製のウィンドゥ。
右半分だけを今回のピッチレスコート+窓ガラスコートの組み合わせで磨いてある。
明るいうちに撮った写真。
夜になってからライトで照らして撮った写真。
透明度だけでなく、ビニールの保護にもなっています。
施工の詳細はこちらでどうぞ。